
こんにちは、さとっさんです!
前回の「心理留保(冗談)」に続き、今回も「意思表示」のアクシデントについてお伝えします。
テーマは「虚偽表示(きょぎひょうじ)」です。
虚偽表示とは、「二人で口裏を合わせて嘘の契約をする」という、なんだかドラマのような内容です。
ですが、、意外と私たちの身近な「信頼」の問題にも通じているんです。
社会福祉士やFPの視点も交えつつ、一緒に読み解いていきましょう!
1. 今日の論点
相手と通じて(口裏を合わせて)、本心ではない嘘の意思表示をした場合、その契約はどうなるのか?というお話です。
2.ここがポイント(要件・効果)
民法では、当事者同士が「これは嘘だ」と分かっている契約は、守る価値がないと考えます。
原則:無効(契約の効力はない)
例えば、借金の差し押さえを逃れるために、友人と口裏を合わせて「家を売ったことにした」場合、その売買契約は最初からなかったことになります(94条1)。
例外:善意の第三者には対抗できない
もし、嘘の契約を信じて「その家、僕に売ってください!」と買ってきた何も知らない人(善意の第三者)が現れたら、元の持ち主は「あれは嘘だったから返して」とは言えません(94条2項)。
具体的な中身と注意点
試験では、この「第三者」に誰が含まれるかがよく問われるようです。
第三者に含まれる(守られる人): 嘘の契約に基づいて新たに土地を買った人や、その土地に抵当権を設定した銀行など。
第三者に含まれない(守られない人): 嘘の契約をした人の「相続人」や、ただお金を貸しているだけの「一般債権者」などは、新しい利害関係を持ったとは言えないため、守られません。
虚偽表示では「登記」がなくても、善意であればこの第三者は守られるという判例も大切です。
3.さとっさんの深掘りメモ
社会福祉士やFPとして活動する中での「誠実さ」や「倫理性」を考える上で、非常に深いテーマだなと感じました。
差し押さえ逃れのための「仮装譲渡」は、一時の保身にはなるかもしれませんが、一度嘘の外観を作ってしまうと、知らない第三者に権利が移ってしまった時にもう取り返しがつかなくなります。
「嘘をついた本人は守らないけれど、それを信じた他人は全力で守る」という民法のルールは、社会全体の取引の安全を守るための「誠実さへの強制」のようにも見えてきます。
4.論点の核心|専門職フィルターで読み解いてみた
「真実」よりも「信じた人」を守る社会のルール 試験で問われる「第三者保護」のロジックを専門職の視点で読み解くと、「一度世の中に出してしまった外観(見かけ)には、責任が伴う」という強い教訓を感じました。
対人援助の現場でも、不用意な態度や言葉が「誤解」を招き、それが意図しない結果を生むことがあります。
法律の世界では、嘘をついた本人がどれだけ困っても、それを信じた第三者の利益を優先する。
この「外観への信頼」を大切にする姿勢は、私たちが専門職として地域社会の信頼を築いていく上でも、忘れてはならない視点だと捉えることができます。